London sunset cityscape with Tower Bridge

法令遵守・コンプライアンス

賃貸におけるコンプライアンス

Proof of Ownership

物件を所有していることを証明する書類を準備します。一般的には、Land Registry という登記簿のコピーを取得しますが、新築物件の場合にはLand Registryのアップデートが完了していないケースも多いため、購入時の担当弁護士から物件住所および所有者氏名を手紙もしくはemailで確認頂くか、購入時に取り交わした署名済み契約書(Head Lease)のコピーを準備頂くことがあります。

Anti Money Laundering Check (AML 資金洗浄チェック)

AML チェックのためProof of ID (ID確認)とProof of Address (住所証明) の提出が求められます。ID はパスポートコピーもしくは写真付きの正式なIDカード、住所証明は過去3か月以内の日付の光熱費請求書や銀行からのステートメントが必要となります。法人名義の場合には、当該法人の25%超の株式もしくは議決権を保有する個人および、法人の経営に対して支配的な影響またはコントロールを持つ個人に対して実施する必要があります。

Non-Resident Landlord (NRL) Approval Number

海外居住のLandlord は、イギリスの税務署(HMRC)に英国内における賃貸収入があることを報告する義務があります。家賃は通常エージェントがテナントから回収しますが、その回収した家賃をLandlord 自身の口座へ送金する際に、「Non-Resident Landlord (NRL) Approval Number」 と呼ばれる税務承認番号をHMRCから取得していない場合には、エージェントが家賃から20%相当額を源泉徴収し、3か月に1度Landlord に代わってHMRCへ納税する義務を負います。年度末に確定申告をすることで、過払い分の返金を受けられます。「Non-Resident Landlord (NRL) Approval Number」を事前に取得していれば、エージェントは20%の税金源泉徴収をせずに、家賃をLandlord へ送金することが可能になります。年度末に確定申告を行い、納税する義務は変わりません。Non-Resident Landlord (NRL) Approval Numberの取得は、オンラインで申請フォームをダウンロードし、必要事項を記入の上、HMRCへ送付します。

EPC (Energy Performance Certificate)

エネルギー性能証明書。断熱性などエネルギー効率に関する証明書で、有効期限は10年。賃貸マーケットに掲出するにあたり、ウェブサイト上での提示が必須。評価はAからGまでのバンドで分かれており、賃貸に出す際にはその物件のエネルギー性能評価がE以上であることが必須となります。

EICR (Electrical Installation Condition Report)

電気設備状態報告書。物件内の配線や電気設備が安全に使用できる状態かを調べる検査報告書。有効期限は5年。テナント入居時にテナントへ提出することが必須。新築マンションの場合は、EICRではなく、EIC (Electrical Installation Certificate) という電気設備設置証明書がその代わりとなります。

Gas Safety Certificate

ガス設備安全証明書。ガスボイラーやガスの調理台など、物件内にガスがひかれている場合には、このGas Safety Certificate が必要となります。有効期限は1年。テナント入居時にテナントへ提出し、エージェントもコピーを保管することが必須。

Financial Sanction Check (金融制裁チェック)

賃貸借契約手続き時に、Landlord とテナント双方に、過去イギリス財務省による金融制裁リストに掲載されていないことをエージェントが確認することが義務付けられています。(コストはかかりません)

Smoke Alarm/ Carbon Monoxide Alarm チェック

英国の物件では、各階にSmoke Alarm (火災警報アラーム) の設置と、ガスボイラーや燃料燃焼型器具(固形燃料ストーブなど)が設置されている場合にはその近辺にCarbon Monoxide Alarm (一酸化炭素警報アラーム)の設置が義務付けらており、各アラームには有効期限が定められており、有効期限が切れているアラームについては逐次適切に新しいものに交換する必要があります。

Selective License

地域によっては、自治体が定める規制により、「Selective License」と呼ばれる「賃貸許可証」の取得が義務付けられている地域もあります。本規制はロンドン一部地域で適用されており、エリアやストリートで規制されいます。保有する物件の住所を確認し、必要に応じてこのライセンスを自治体から取得する必要があります。

License to Sublet

特に大きなマンションタイプの物件に多くみられる制度ですが、マンション全体の管理会社によっては、物件を貸し出す際に、入居するテナントがマンションのルールを遵守するようライセンス(許可証)を発行することがあります。通常は賃貸借契約書を提出し、必要なフィーを支払う事で取得が可能となります。

Right to Rent Check

イングランド(ロンドンを含む)では、家主またはエージェントはテナントに対して「移民法に基づく入居資格(居住権)チェック」を行う義務があります。パスポートや在留カード、ビザステータスを確認し、コピーを保管する必要があります。違反すると罰金・刑事罰の対象になり得ます。

Tenancy Deposit Protection (TDP)

賃貸借契約がAssured Shorthold Tenancyである場合には、テナントからデポジット(敷金) を受け取る場合、30日以内に政府指定のDeposit Scheme(DPS, MyDeposits, TDSなど)に登録もしくは預託する必要があります。これを怠ると罰則の対象になります。

How to Rent ガイドの交付

新規賃貸契約時、契約がAssured Shorthold Tenancyである場合には、政府が発行する「How to Rent」ガイド(最新版、PDF可)をテナントに提供することが義務付けられています。弊社では、契約書に添付する形で、本ガイドをテナントに提供しています。

HMO (Housing in Multiple Occupation)

ある物件において、5人以上かつ2家族以上のテナントが共有スペース(キッチンやバスルームなど)をシェアする形態の場合には、必ず自治体よりHMOライセンス(Mandatory Licensing)の取得が義務付けられています。また、自治体によっては、3人以上かつ2家族以上の場合でもHMOライセンス取得(Additional Licensing)が義務付けられるケースもあります。違反すると、罰則の対象となります。

Fire Safety (特にHMO物件の場合)

複数世帯向けの賃貸(HMO: House in Multiple Occupation)では、消火器・避難経路・防火ドアなど追加要件があります。

Data Protection (GDPR)

テナントの個人情報を取り扱う際、GDPR(EU一般データ保護規則)およびUK版GDPRの遵守が必要です。

Tenant Fee Act 2019

テナントが契約書手数料や、手続きに関する費用(Administration Fee)、インベントリーコストなどを負担することを禁止する法律。これは、AST (Assured Shorthold Tenancy) において適用されます。