英国不動産購入時に日本人購入者が陥りやすい失敗とは

ロンドンの不動産市場は、世界でも透明性が高い市場の一つとして知られています。しかし、海外から購入を検討される方にとっては、見落としがちな実務上のポイントが数多く存在します。

 
日本から英国の不動産を購入する際に避けるべき、よくある間違い

住宅ローン(モーゲージ)の要件、所有形態、税制、法的手続きなどは日本の不動産購入プロセスとは大きく異なり、十分な理解がないまま進めてしまうと、思わぬトラブルや追加コストにつながる可能性があります。

 

本記事では、日本人投資家や海外購入者の方が英国不動産を購入する際によくある失敗例と、その回避方法についてご紹介します。

 

英国不動産の購入手順について詳しくは、「英国不動産購入の流れ(ステップバイステップガイド)」をご参照ください。

 

頭金(デポジット)の準備不足

英国で住宅ローンを利用する場合、海外居住者向けの融資条件は英国居住者とは異なることが一般的です。

 

英国国内の購入者であれば比較的少額の頭金で購入できるケースもありますが、海外居住者の場合、多くの金融機関では物件価格の10〜25%程度の頭金を求められます。

 

そのため、物件探しを始める前に十分な自己資金を準備しておくことが重要です。また、借入比率(LTV)が低いほど、より有利な金利条件で融資を受けられる可能性があります。

 

モーゲージ承認前に物件探しを進めてしまう

英国では、購入希望者が実際に購入できる資金力を有していることを示すことが重要視されます。

 

現金購入の場合は資金証明(Proof of Funds)、ローン利用の場合は事前審査承認(Mortgage in Principle:MIP)を取得しておくことが一般的です。

 

これらの書類がない状態でオファーを提出しても、売主側に受け入れてもらえないケースがあります。

 

そのため、物件探しより先に資金計画や融資の事前準備を進めておくことをおすすめします。

 

英国でのクレジットヒストリーが必要だと思い込む

「英国で住宅ローンを組むには英国国内でのクレジットヒストリーが必要」と考えている方も少なくありません。

 

しかし実際には、多くの金融機関が海外居住者向けローン商品を提供しており、日本国内での信用情報や銀行からの推薦状、収入証明などを用いて審査を行っています。

 

また、高額資産を保有されている方の場合、保有資産を基準とした融資スキームを利用できる場合もあります。

 

海外居住者向け融資に精通した専門家へ相談することで、自身に適した金融機関を見つけやすくなります。

 

所有形態による違いを理解していない

英国不動産は、個人名義だけでなく、英国法人名義などさまざまな形態で購入することが可能です。

 

どの形態で購入するかによって、

 
  • 所得税
  • キャピタルゲイン税(譲渡益課税)
  • 相続税

 などの税務上の取り扱いが変わります。

 

購入後の運用方針や相続対策も含めて、購入前に適切な所有形態を検討することが重要です。英国不動産に関わる税金について詳しくは、「英国不動産の税金ガイド」をご覧ください。

 

為替変動リスクを軽視する

英国不動産の購入代金や関連費用はすべてポンド建てで支払われます。

 

そのため、日本円からポンドへ資金を送金する際には為替レートの変動が購入総額に大きな影響を与える可能性があります。

 

特に売買契約から決済(Completion)までの期間中に為替相場が大きく変動すると、当初想定していた予算を上回る資金が必要になるケースもあります。 

購入予算を検討する際には、為替リスクも考慮しておくことが大切です。

英国の税制を十分に理解していない


英国不動産を購入する際には、さまざまな税金が関係します。

 

代表的なものとして、

 
  • 印紙税(Stamp Duty Land Tax:SDLT)
  • 賃貸収入に対する所得税
  • 売却時のキャピタルゲイン税
  • 相続税

などがあります。

 

また、海外居住者には通常2%の海外居住者サーチャージが適用されますが、一定条件を満たす場合には初回購入者向けの税制優遇措置(First-Time Buyer Relief)が利用できるケースもあります。

 

税務面の理解不足は、予想外のコスト発生につながるため、事前の確認が欠かせません。

 

現地専門家のサポートなしで購入を進める

海外から英国不動産を購入する場合、現地での専門的なサポートがないと手続きが複雑になることがあります。

 

例えば、

 
  • 弁護士による法的調査(Conveyancing)
  • 建物調査(Survey)
  • テナント募集や管理

など、購入前後を通じてさまざまな対応が必要になります。

英国と日本双方の不動産事情を理解している専門家と連携することで、多くのリスクを未然に防ぐことが可能です。

 

Benham and Reeves Japan Deskでは、日本人のお客様向けに購入から賃貸運用・管理まで一貫したサポートをご提供しております。

 

ロンドン不動産購入をご検討の方へ

ロンドンでの不動産購入は、正しい知識と適切なサポートがあれば決して難しいものではありません。

 

一方で、事前準備や制度への理解が不足していると、予想外のコストや手続き上のトラブルにつながることもあります。

 

Benham and Reeves Japan Deskでは、日本在住のお客様や海外投資家の皆様へ向けて、ロンドン不動産の購入から賃貸運用まで幅広くサポートしております。 

 

ロンドン不動産に関するご相談や最新の市場情報をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

辻 喜晶(Yoshiaki Tsuji

不動産業界で20年以上の経験を持ち、ARLA Propertymark(英国不動産業界資格)のメンバー。多くの日本人投資家や購入者のロンドン不動産購入をサポートしてきました。日系企業とも積極的に連携し、ロンドンに駐在する社員様の住居ニーズにもお応えしています。

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