英国で初めて不動産を購入される日本人のお客様からは、よく次のようなご質問をいただきます。
- 購入手続きはどのように進むのでしょうか?
- 購入時には、物件価格以外にどのような費用がかかりますか?
- 手続きの各段階で、誰に相談すればよいのでしょうか?
英国の不動産購入手続きは、初めての方には少し複雑に見えるかもしれません。しかし、全体の流れと各段階で必要な対応を理解しておくことで、安心して進めることができます。
本記事では、英国で住宅を購入する際に知っておきたい基本的なポイントをご紹介します。
なぜ日本人購入者はロンドンを選ぶのか
ロンドンは、世界の主要都市の中でも不動産市場としての安定性が高く、長期的な資産形成の観点からも多くの海外購入者に選ばれてきました。
英国では不動産に関する法制度が整備されており、所有権も明確に保護されています。また、ロンドンの多くのエリアでは賃貸需要が安定しており、自己居住用だけでなく、投資用不動産としても根強い人気があります。
日本人購入者にとっては、このような市場の透明性と安定性が大きな安心材料となります。
さらにロンドンは、教育・ビジネス・文化の中心地としても世界的に知られています。お子様の英国留学をきっかけに住宅購入を検討される方、英国での勤務やキャリア形成を目的に購入される方、また日本国外で資産を分散したい投資家の方など、購入の理由はさまざまです。
成熟した不動産市場でありながら、エリアごとに異なる成長性や賃貸需要がある点も、ロンドン不動産の大きな特徴です。
英国の不動産購入手続き
購入目的を明確にする
まず重要なのは、購入目的を明確にすることです。
自己居住用なのか、投資用なのか、お子様の留学用なのかによって、適したエリア、物件タイプ、予算、購入スケジュールは大きく変わります。
ロンドンには幅広い選択肢があります。中心部の高級住宅地は、住所としてのブランド性や資産価値の安定性に魅力があります。一方で、必ずしも高い賃貸利回りが期待できるとは限りません。
投資目的の場合は、ゾーン1の外側であっても、地下鉄や鉄道のアクセスに優れ、周辺で再開発が進むエリアが有力な選択肢となることがあります。こうしたエリアでは、比較的高い賃貸利回りが期待できる場合もあり、居住環境と将来性のバランスにも優れています。
まずは、エリアごとの価格帯や物件の特徴を把握することから始めるとよいでしょう。
オファーを行う
購入したい物件が見つかったら、売主へ正式な購入オファーを提出します。
新築未完成物件、いわゆるOff-plan物件をデベロッパーから直接購入する場合は、デベロッパーに対して申込みを行います。
オファーが受諾されると、通常は物件が購入者名義で確保され、法的手続きへ進みます。
ソリシター(英国の弁護士)を選任する
購入を進める物件が決まったら、ソリシター(英国の不動産取引を担当する弁護士)を選任します。
ソリシターは、売買契約書の確認、所有権関連書類の精査、物件に関する各種調査、法的リスクの確認などを行い、購入手続きを進めるうえで重要な役割を担います。
英国では、日本の不動産取引とは異なり、契約前にソリシターによる確認作業が行われます。そのため、信頼できるソリシターを早い段階で選任しておくことが大切です。
契約交換
法務確認が完了し、問題がないことが確認されると、売主・買主双方が契約書に署名し、契約交換が行われます。
この時点で売買契約には法的拘束力が生じます。契約交換後は、原則として一方的に契約を取りやめることはできず、解除する場合には金銭的な負担が発生する可能性があります。
また、契約交換時には通常、購入価格の10〜20%程度のデポジットを支払います。
引渡し
Completionと呼ばれる引渡しの段階では、残代金の決済が行われ、所有権が正式に買主へ移転します。
決済が完了すると鍵が引き渡され、購入手続きは完了となります。
なお、新築未完成物件(Off-plan物件)の場合は、契約交換から実際の引渡しまで一定期間空くことが一般的です。建物が完成し、引渡し準備が整った段階で残代金の決済が行われ、正式に所有権が移転します。
2026年時点での購入費用
英国で不動産を購入する際は、物件価格だけでなく、諸費用を含めた総額を事前に把握しておくことが重要です。
主な費用には、以下のようなものがあります。
- 物件購入価格
- 印紙税(Stamp Duty Land Tax:SDLT)
- ソリシター費用
- 住宅ローン関連費用
- 為替送金・両替コスト
- 家具・入居準備費用
特に注意したいのが、Stamp Duty Land Taxです。
SDLTは物件価格に応じて課税される税金で、原則として引渡し完了後14日以内に納付する必要があります。
日本在住者を含む海外居住者が英国の住宅用不動産を購入する場合、通常のSDLT税率に加えて、2%の海外居住者追加税率が適用されます。
この追加税率は、自己居住用・投資用を問わず適用されます。
SDLTの詳しい計算方法については、別記事「英国不動産購入時の印紙税と税務の基礎知識」もあわせてご参照ください。
日本人でも英国の住宅ローンは利用できる?
日本国籍の方や日本在住の方でも、英国の住宅ローンを利用できる場合があります。
英国には、海外購入者向けの住宅ローン商品を取り扱う金融機関が複数あります。英国居住者向けの住宅ローンとは審査基準や必要書類が異なりますが、条件が合えば利用は十分に検討可能です。
ローンを利用する場合は、物件探しと並行して早めに資金計画を確認しておくことが大切です。
Benham and Reeves Japanでは、海外購入者向けの融資に詳しいモーゲージブローカーと連携し、お客様の状況に応じたご案内を行っています。
日本人購入者向けのサポート
海外での不動産購入には、法務手続き、送金、デベロッパーとの調整、引渡し準備など、さまざまな手続きや確認事項があります。
特に日本から英国不動産を購入する場合、時差や言語の違いに加え、英国特有の不動産取引の進め方を理解しておく必要があります。
Benham and Reeves Japanでは、物件探しから購入完了、その後の賃貸運用まで、日本人のお客様向けに一貫したサポートをご提供しています。
購入手続きの全体像をより詳しく確認されたい方は、「ロンドン不動産購入ガイド」もご参照ください。海外購入者特有のご相談にも対応
初めて海外で不動産を購入される方からは、通常の購入手続き以外にも、さまざまなご相談をいただきます。
例えば、
- 個人名義と法人名義のどちらで購入すべきか
- 英国と日本の税務をどのように考えるべきか
- 為替リスクをどのように管理すべきか
- 海外購入者向けの住宅ローンを利用できるか
- 購入後に賃貸運用する場合、どのような準備が必要か
といった点です。
こうした内容は、購入前の段階で整理しておくことで、後からの手続きや運用がスムーズになります。
Benham and Reeves Japanについて
Benham and Reevesは、ロンドン不動産市場で65年以上の実績を持つ不動産会社です。
Japan Deskでは、日本語でのご案内はもちろん、日本人購入者の皆様が重視されるポイントを踏まえながら、ロンドン不動産の購入をサポートしています。
私たちのサービスは、物件購入のサポートだけにとどまりません。
ソリシターとの連携、家具手配、引渡し対応、賃貸募集、入居者管理、家主向け税務手続きまで、購入後の運用を見据えたサポートをロンドン現地からご提供しています。
お気軽にご相談ください
初めて英国で不動産を購入される方にとって、早い段階で全体像を把握しておくことは非常に重要です。
また、すでに不動産ポートフォリオをお持ちの方にとっても、ロンドン市場の特徴や購入後の運用方法を事前に確認しておくことで、より安心して判断することができます。
ロンドン不動産に関するご相談がございましたら、Benham and Reeves Japan Deskまでお気軽にお問い合わせください。